VOLAHN Review
Dimensiónes Del Trance Kósmico
- Trascendencia del espacio y tiempo
- Soledad en despertar
- Uno con kaos
- Crepúsculo negro
- Cuerpo de fuego
- Trance ceremonial
- Cáliz del purgamiento
アメリカのブラックメタルバンド Volahn の 1st『Dimensiónes del trance kósmico』をレビュー。2008年リリース。
1人ブラックメタルバンド。メロディックなロー・ブラックメタルバンドが集った南カリフォルニアの組織 Black Twilight Circle のリーダーがやっているバンド。歌詞はスペイン語。
薄く乾いた音質でメロディアスなリフを掻き鳴らし突っ走る。高音域が強調されたギター以外が騒音に埋もれがちな音像は Fin や Maquahuitl と共通する。
上記2バンド程に好戦的な感じではなく旋律はより感傷的。高揚感の点では一歩譲るがメロディの充実度では見劣りしない。荒っぽい音から漏れ出るメロディは非常に扇情的。メロドラマ風の #6. "Trance ceremonial" にはしてやられた。
北欧ブラックメタルとは空気感が違うがブラックメタルらしい邪悪さも音から滲む。キーボードやアコースティックギターが疾走リフに絡む様は初期の Behemoth みたい。音の醸し出す暗い情感は Fin などより強め。
Fin や Maquahuitl、Délétère などにグッと来る方におすすめ。
Aq'ab'al
- Najtir Ichik
- Halhi K'ohba
- Bonampak
- Quetzalcoatl
- Koyopa
- Nawalik
アメリカのブラックメタルバンド Volahn の 2nd『Aq'Ab'Al』をレビュー。2014年リリース。
基本的な音楽性は1st『Dimensiónes Del Trance Kósmico』そのままの粗々しいメロディック・ブラックメタル。音の密度が濃くなり騒々しさ増加。加えて後期 Emperor、というか Ihsahn 的な前衛性を感じさせるようになった。
アコースティックギターやキーボードによる民族調の雰囲気がより濃厚に。前作のように全編に渡って明瞭にメロディアスというわけではなく、ここぞという場面で一気にメロウさが沸る。忙しなく動くギターが紡ぐメロディの充実度は変わらず高い。
曲尺が長くなり6曲で1時間弱ある。捉え所を見つけるのが困難な作風。メロディがはっきりしているので聴き易いとは言えるが 1st から手を出した方が無難。Kaatayra に接近した感じか。タイトルはマヤの言葉で日の出入り、生まれ変わりを意味するのだとか。