SEX MESSIAH Review
Dawn Of Sex Messiah
![SEX MESSIAH - Dawn Of Sex Messiah](/img/article/sex-messiah_dawn-of-sex-messiah.jpg)
- Hymn of the Apocalypse
- Impure Hatred
- Wish You Were Dead
- Vampire
- The Curse
- Goddamned
- Sex Messiah
- Subvert 'em All
- Seduction
- Wish You Were Dead (live)
- Impure Hatred (live)
- Holy Deaty (live)
- Vampire (live)
- Eternal Winter (live)
- Goddamned (reh '08)
- Sex Messiah (reh '08)
日本のブラックメタルバンド Sex Messiah の初期音源集『Dawn of Sex Messiah』をレビュー。2014年リリース。副題『Early Works 2008-2012』。2012年までのEPとデモにライブとリハーサル音源を加えた編集盤。G.A.T.E.S. もリリースした犬のマークの "High Society Satanic Records" からリリース。
- #1〜#2:2012年EP『Hymn of the Apocalypse』
- #3〜#5:2009年EP『Wish You Were Dead』
- #6〜#8:1988年デモ『Sex Messiah』
- #9:2009年V/A『Imagination-Drugs』
- #10〜#14:2012年 Live Hammersonic
- #15〜#16:2008年 First Reh
ウォー・ブラックメタル寄りのバンド。ブラックメタル第1世代の極悪系スラッシュメタルにハードコアやデスメタルの影響を加えたような音楽性。Sarcofago、Blasphemy、Beherit といったバンドと共通する背徳感と破壊衝動に溢れる外連味のないブラックメタル。
年代を遡る順序に収録されていて作風の変化がわかりやすい。デモはハードコア風で Hellhammer を想わせる部分が多い。2012年時点ではデスメタリックなリフを這わせるブラックメタルになっていて筆者はこちらのスタイルの方が好み。音楽性の整合感は得ても音に宿る穢らわしさは初期から一貫して保ち続けている。
挨拶がわりといった作品。デスメタル色の強い #2. "Impure Hatred" がカッコ良い。
Eastern Cult Of Sodomy
![SEX MESSIAH - Eastern Cult Of Sodomy](/img/article/sex-messiah_eastern-cult-of-sodomy.jpg)
- Drawing Closer to Sex Messiah
- Holy Death
- Priest in Suicide Forest / I.A.O.
- Secret Initiation
- Killed by Judas
- Salved by Terrorism
- Nuclear Armageddon
日本のブラックメタルバンド Sex Messiah の 1st『Eastern Cult of Sodomy』をレビュー。2018年リリース。
最初に聴いた時に Mayhem『Deathcrush』を思い出した国産ブラックメタルバンド1stフルアルバム。前作同様の極悪スラッシュメタルを基盤としたブラックメタルをやっている。歪み割れかけた耳障りなギターと前作『Dawn Of Sex Messiah』以上に狂気を孕んだボーカルが凄まじい。近寄り難い刺々しさをビジビジと感じさせる音である。
前作『Dawn Of Sex Messiah』の最新音源の作風からデスメタル方向に進むのを予想していたがそうではなかった。大方のリフの作りはスラッシュメタル寄りのカッチリした音になっている。ウォー・ブラックメタル風のドガドガした質感も減ったため整合感は増したと言える。と言ってもお行儀が良くなったという事は全くないので勘違いしないように。
全7曲26分。あっさりし過ぎて聴後に殆ど記憶に残っていない。リフを繋げただけのような曲ばかりで聴かせ処に乏しい。未整理のデモ音源のような印象を受ける作品である。『Hymn of the Apocalypse』の路線で進んで欲しかったというのが本音。