GRIEVE Review
Funeral
- Lethal Wind of Destruction
- Winter of Torment
- Possessed...
- Nocturnal Cries
- Requiem of Mankind
- Helvetin valtaistuin
- Funeral Path
フィンランドのブラックメタルバンド Grieve の 1st『Funeral』をレビュー。
Satanic Warmaster の Werwolf と Vargrav の V-KhaoZ によるバンドの 1st。Werwolf がボーカル、V-KhaoZ が全楽器を担当。フィンランド裏街道のスーパーユニット...という程でもない。
それはさておき、コレは絶品!初期 Darkthrone、Gorgoroth 風のノルウェー型プリミティブ・ブラックメタルにもんどり打って狂喜した。
パターンの少ないシンプルなリフ。ザラついた音が醸す荒涼感。そこはかとなく哀感を帯びたトレモロリフの雰囲気といい体の向きは西(ノルウェー)の方角。
細かい事考えずに好きなようにやったらこうなりましたってな潔さを感じる。Werwolf の凶暴な声はいつもの通りだが、パリっと明瞭な音質で地下臭や粘着性は弱めで聴きやすい。全7曲30分、あっさり聴けてしまう。
Gorgoroth の初期2作で酔えるという方(筆者です)には思っきしオススメしたい。あの時代を懐かしむには最適で筆者的には名盤。
CD盤上にはこれでバンドは終わりと書いてあるが...
Wolves Of The Northern Moon
- Wolves of the Wintermoon
- Ancient Enemy of Life
- Twilight Woods
- Damnation nocturne
- Glacier
- Deep in the Ice-cold Mountains
- Eternal Winter, Eternal War
- The Dark Storm of Death
フィンランドのブラックメタルバンド Grieve の 2nd『Wolves Of The Northern Moon』をレビュー。
解散宣言をあっさり撤回してリリースされた 2nd。ボーカルが Sargeist の Hellwind Inferion に交代。Werwolf がドラム、他楽器を V-KhaoZ という編成。
前作同様の飾り気なく簡潔なプリミティブ・ブラックメタルでファン(筆者)は一安心。新ボーカルは苦悶系。奇声をあげたり、咳き込んだり、遠吠えしたりと妙な方向に芸達者。
トレモロリフに地場のブラックメタルらしいメロディが増加。リフの感触と余裕無さげなリズムが Satanic Warmaster 風。Horna の『Ääniä yössä』風の陰鬱で冷めた空気を発する曲があったりと僅かに曲調に幅が出ている。
前作と比べて初期ノルウェーっぽさが減退しているのは残念。フィンランド愛好家には本作の方が受けるかもしれない。
無駄に下品さの演出が有るので要注意。最初の10秒は飛ばして聴こう。最後には放屁の音。前作よりかは考えて作った感がするのにこれは不要。