SARASTUS Review
Ii - Toinen Tuleminen
- Tielle tuntemattomalle
- Hautakammio
- Sanat kuolleiden
- Toinen tuleminen
- Pahan ruumiillistuma
- Valontuoja
- Yllä kylmän maan
フィンランドのブラックメタルバンド Sarastus の1st『II - Toinen tuleminen』をレビュー。2016年リリース。レビューするのは Wolfspell Records からリリースされた500枚限定CD盤。
フィンランドの Fylgjur のメンバーが全楽器を担当している2人組。正統派のフィンランド型メロディック・ブラックメタル。他に表現のしようがない。Satanic Warmaster や Sargeist のファンであれば期待を裏切られる事はないだろう。フィンランド語歌詞の響きのせいかボーカルは Horna を想わせる。
トレモロリフによるメロディの充実度は特筆モノ。似たり寄ったりな曲が多い、エンディングが唐突、起伏が少ないなど不平を言おうと思えば言える。が、終始奏でられる感傷的なメロディを前にしてはそんな事はどうでもよくなる。
時に青臭さが気になる程メロウ。とにかくメロウに、ひたすらメロウにと苦心して作られた感じがする。フィニッシュ・ブラックメタル教メロディ重視派のあなたに Sarastus!おすすめ。
お気に入りはスラッシュメタルな細かい刻みリフを挟みつつ疾走する #1. "Tielle Tuntemattomalle"。次作ではこういったスラッシュリフを活用した曲をもっと聴かせてほしい。
Enter The Necropolis
- Enter the Necropolis
- With Hate and Flaming Visions
- Witness the Earth Descend
- Demoniac Reflections
- A Prayer to the Void
- Into Undead Catacombs
- Herald of Demise
- Pavane
フィンランドのブラックメタルバンド Sarastus の 2nd『Enter the Necropolis』をレビュー。2019年リリース。
ボーカルが Slagmark、Rituals of a Blasphemer、Sarkrista のメロディック・ブラックメタルバンド職人 Revenant に交代。のっぺりした歌唱法だった前任者より Revenant の鮮烈に喚きまくるボーカルは Sarastus の音楽に合っている。
Sargeist に通じるメロディックなブラックメタルは前作『Ii - Toinen Tuleminen』と変わらず。1曲目のタイトルトラックが抑揚の無い暗い曲で心配になったが2曲目以降は前作よりキレを増した疾走曲が続く。豊かなメロディと勢いを保ったまま最後まで進行するので聴き応え十分。
大衆ロック的なメロディが増えて野暮ったさが薄らいだ印象。と同時に、#4. "Demoniac Reflections" のようなモロにあれなフィンランドらしい暗黒美学を見せつける曲があるのが新鮮味を提供してくれる。良作。メロディ派はお見逃しなく。