SLAGMARK Review

ドイツのブラックメタルバンド Slagmark の 1st『Purging Sacred Soils』をレビュー。2020年リリース。

Sarastus のメンバーが絡む2人組メロディック・ブラックメタルバンド。Satanic Warmaster、Sargeist の系譜にある音楽性で事前情報なく聴いていたらフィンランドのバンドだと思っていたことだろう。同郷では Totenwache に近い。

クリアだが厚みのない音で激しさは望むべくもない。単調なリズムの上で喚きまくるボーカルが孤軍奮闘してバンドの攻撃性を牽引している感じ。メロディの甘みはかなり高め。ギターは只管メロディアスでメロディを絶やす事なくトレモロリフを掻き鳴らし続ける。曲は全体的にやや淡白な印象。

全体で33分と手頃な尺でさらっと聴き通せるのが潔い。個人的には刺さるメロディが少ないので渋い評価になってしまう。Délétère みたいな勇壮なメロディの #5. "Eradication of all Terrestrial Ulcer" は素晴らしい。