ASGRAUW Review
Schijngestalten
![ASGRAUW - Schijngestalten](/img/article/asgrauw_schijngestalten.jpg)
- De ondergang
- Ira
- Maan boven de heuvels
- Schimmenwereld
- Luxuria
- Uit grauwe as ontstaan
- Avaritia
- Wanneer de schemering valt
オランダのブラックメタルバンド Asgrauw の 1st『Schijngestalten』をレビュー。2014年リリース。
音楽性の基盤は古典的な北欧ブラックメタル。初期 Gorgoroth、Enslaved に Nordly を混ぜ合わせてグっとメロディアスに寄せたような作風。憂いを帯びたメロディやヴァイキング・メタル調の勇壮さに耳を奪われる。
籠り気味で粗さを残した音質にしたのは大正解。ブラックメタルらしい如何わしい空気とじわじわと染み入るメロウさのバランスが絶妙。現代的な整いすぎた音では表現しきれないであろう古の味を体感させてくれる。
暗い空気感を作るキーボードとメロウなリフが絡む様は派手さ皆無で湿っぽく情緒的。Sarastus や Slagmark 的なメロディというより Gates Of Tyrant の方に近い感触がある。おすすめ。
Krater
![ASGRAUW - Krater](/img/article/asgrauw_krater.jpg)
- Krater
- Sluimerende dood
- Branie
- Natuurgeweld
- Verdoemenis
- Littekens der verwoesting
- Deken des doods
- Achterland
- Tot stof vergaan
- Ondergang
オランダのブラックメタルバンド Asgrauw の 2nd『Krater』をレビュー。2016年リリース。
前作『Schijngestalten』と同路線のメロディック・ブラックメタル。前作よりもメロディを充実させた快作。やもすると地味に受け取られそうな音楽性だがとにかくメロディが素晴らしい。
ジリついた音の前作より音質が整えられた。ギターが滑らかになったためかよりメロウさが浮き上がった。より雰囲気重視の作風になった印象。
どの曲もコンパクトながら急く事がなく、緩急織り交ぜてじっくりと展開していく。2016年の作品とは思えない古風さ。キーボードの使用も控えめながら、筆者には下手なアトモスフェリック系よりもよっぽど雄大で叙情的に感じられ心に響く。