OFERWINTRAN Review
Llyfr Coch Hergest
![OFERWINTRAN - Llyfr Coch Hergest](/img/article/oferwintran_llyfr-coch-hergest.jpg)
- Ousel of Cilgwri
- Forest of Breceliande
- Lludd and Llevelys
- Peredur, the Son of Evrawc
- Lady of the Fountain
- Manawyddan, the Son of Llyr
- Dream of Rhonabwy
イングランドの2人組みブラックメタルバンド Oferwintran の 1st『Llyfr Coch Hergest』をレビュー。2019年リリース。
ただでさえ読みにくいバンドロゴの背景に森が描かれ訳が分からなくなってるが Oferwintran と読みます。事前情報なく聴くと多くの人がフィンランドのバンドかと思うであろう作風で「どこかでお会いしました?」と感じること必至。英国産とは想像だにしない粗めの音でメロディックに疾走するブラックメタル。容易に Satanic Warmaster や Sargeist が連想される音楽性である。
筆者は2018年の『Demo』を聴いてフルアルバムに期待していた。このデモは荒っぽ過ぎる音質だったので手を出さなかったが本作では程よく改善されている。ただ、デモ収録曲が本作に収録されていないのは残念。Triumphant War March は胸がときめく名曲で再録して欲しかった。
個性は?と問われると困るが曲はかなり良い曲が揃っている。疾走が中心ではあるが一本調子にはならずメロディの聴かせ方が巧い。内容は相当良い。フィンランド・メロウ派は秘孔を深く抉られることだろう。#2. "Forest of Breceliande" がお気に入り。メロウなリフを迸らせつつ重心をグッと下げる瞬間に痺れる。
現代的なメロディックスタイル。Totenwache、Slagmark、Rituals Of A Blasphemer、Sarastus などが好みであれば刺さるだろう。おすすめ!