ORCUSTUS Review

ノルウェーのブラックメタルバンド Orcustus のデモ『Demo 2002』をレビュー。2003年リリース。

Orcustus は Djevel、Enslaved、Gehenna、Gorgoroth、Borknagar などのノルウェー・ブラックメタルの重要バンドに関わるメンバーが結成したバンド。本作は3曲入り 1st デモ。デモらしからぬしっかりとした音質で真っ当なノルウェー型ブラックメタルをやっている。

Gorgoroth の 2nd と 3rd の中間くらいの作風。強烈なトレモロリフで終始攻め立てるカッコ良い作品。Gorgoroth より陰湿さが薄く噛み付いてくるような剥き出しの野蛮さを聴かせる。優良デモ作品。

ノルウェーのブラックメタルバンド Orcustus の EP『Wrathrash』をレビュー。2005年リリース。2曲入りEP。デジタルリリースのみ。

スラッシュメタル的な突撃感覚を持ったブラックメタルはデモと同じ。前のめり気味のオラついた音からは柄の悪さが察せられる。元暴走族のおっさんがOB会ではっちゃけちゃった的な狂騒感。

新メンバー Teloch は後に Mayhem へ加入、#2. "Grin of Deceit" ではボーカルもとっている。2曲で8分程度の作品だがフルアルバムを期待させるには十二分。

ノルウェーのブラックメタルバンド Orcustus の 1st『Orcustus』をレビュー。2009年リリース。

デモやEPの作風を引き継ぐ 1st フルアルバム。音質はEPよりもクリアで数段分厚くなった。スラッシュメタル色も濃いリフをぶん回すはっちゃけ感は相変わらず。Gorgoroth、Carpathian Forest、Darkthrone に通じる正統派ノルウェイジャン・ブラックメタルである。

派手さは全くないが単純にカッコ良く何も考えずに頭を振るにはもってこいの一枚。ブラスト少なめでスタスタと走るリズムも小気味良い。挑発的に響くリフのカッコよさには中々痺れる。作風は至って基本系で語る言葉はそう多く出てこない。

やはり筆者はこういった古風なブラックメタルが好きだなぁ、としみじみ感じさせてくれる作品。バンドはフルアルバムはこれ1枚であっさり解散。勿体ない。