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HORNA - Sanojesi äärelle

フィンランドのブラックメタルバンド Horna の 7th『Sanojesi äärelle』をレビュー

HORNA - Sanojesi äärelle

HORNA - Sanojesi äärelle 収録曲

  1. Muinaisten alttarilta
  2. Verilehto
  3. Mustan kirkkauden sarastus
  4. Katseet
  5. Askeesi
  6. Sanojesi äärelle
  7. Orjaroihu
  8. Risti ja ruoska
  9. Wikinger (Die Pest cover)
  10. Merkuriana
  11. Liekki ja voima
  12. Ruumisalttari
  13. Musta rukous
  14. Baphometin siunaus

HORNA - Sanojesi äärelle REVIEW

フィンランドのブラックメタルバンド Horna の 7th『Sanojesi äärelle』をレビュー。2008年リリースの2枚組みフルアルバム。レビューするのはカードボードスリーブ仕様の Moribund Records 盤。

遂に Horna が帰ってきた。仄かな哀感とねっとり邪気が絡みつくメロディックなプリミティブ・ブラックメタルはかつての Horna のスタイル。本作『Sanojesi äärelle』のディスク1は 2nd『Haudankylmyyden Mailla』と3rd『Sudentaival』の中間、やや『Haudankylmyyden Mailla』寄りの作風。曲も相当良いものが揃っていて聴き応え十分。

2nd 以前のねっとり感と 3rd のパワフルさが同時に蘇っているのが嬉しい。Corvus のボーカルは気合入りまくり。高音喚きだけでなくガテラルボイスも使っている。全体的に吹っ切れた感がある。#1. "Muinaisten Alttarilta"、#2. "Verilehto" は粘っこくうねるが次第に力強さとメロウさを増していく作風。

タイトルトラック #6. "Sanojesi Aarelle" は中盤の劇的メロディックな展開が往年のファンには堪らない名曲。「こういうの待ってたんだろ?」とでも言いたげなShatraugの得意げな顔が浮かんで来て口もとが緩む。こういった此処ぞという所で哀愁メロディの炸裂する曲はここ何作では聴けなかった。

ディスク2は様子が違い 5th『Ääniä yössä』を連想させるデプレッシブ・ブラックメタル気味の作風。音質もディスク1とは違う。4曲で40分弱、長尺の曲が並ぶ。しかし、執拗なリフの繰り返しはあるが『Ääniä yössä』のように暗さを強調するばかりではなく、明瞭なメロディと展開がある魅力的な曲が揃っている。

Shatraug(Gt)と Corvus(Vo)以外のメンバーは新顔。ギタリストは Nordlys のメンバー。このバンドのメンバー変遷に一々言及するのは面倒なので無視。どういう心境の変化か知らんが祝帰還。本作は Horna 入門編としても最適な名作。

HORNA - Sanojesi äärelle CD情報

HORNA - Sanojesi äärelle メンバー

  • Corvus
  • Vocals
  • Infection
  • Bass
  • Shatraug
  • Guitars
  • Vainaja
  • Drums
  • Saturnus
  • Guitars
公開: 2020/01/20更新: 2020/12/11