HORNA - Kuoleman Kirjo
フィンランドのブラックメタルバンド Horna の 10th『Kuoleman kirjo』をレビュー
![HORNA - Kuoleman Kirjo](/img/article/horna_kuoleman-kirjo.jpg)
HORNA - Kuoleman Kirjo 収録曲
- Saatanan viha
- Elegia
- Uneton
- Sydänkuoro
- Elävänä kuolleena
- Kärsimysten katedraali
- Haudattujen tähtien yönä
- Rakas kuu
- Unohtumaton
- Mustat vuodet
- Pyhä kuolema
- Veriuhri
- Ota minut vastaan
HORNA - Kuoleman Kirjo REVIEW
フィンランドのブラックメタルバンド Horna の 10th『Kuoleman kirjo』をレビュー。2020年リリース。
洗練と醜穢が同時に為った 10th フルアルバム。作風は前作『Hengen Tulet』から順当進化したもの。疾走曲中心で13曲70分弱。2枚組の『Sanojesi äärelle』を除けば『Haudankylmyyden Mailla 』以来の大ボリューム作品。
洗練は音質。バンド史上最高に硬質明瞭で奥行きのある音は前作まで多少なりとも残っていたアンダーグラウンドバンドらしさを払拭しそうなほど。トレモロリフから立ち昇るような醜穢さには初期作品にあったネットリ感があって初期からのファンとしてはときめきメモリアル。Spellgoth の重厚なボーカルで趣が異なるのは仕方がない。
本作は曲の流れも良い。#1 〜 #3 まで殆ど曲間なく爆走し尽くした後に #4 の重苦しさで沈み込ませる作りは見事。要所で出てくる退廃的溢れるお経のような歌唱法とスローパートが激烈ブラックメタルと違和感なく結合して起伏の激しさを作り出している。
ジャケットがらしくない実写物だったり先行公開された #7 がもっさりした雰囲気重視曲だったので心配したが要らぬ心配だった。音が洗練されようと長い年月に染み付いた邪性を完全に落とせるわけもなく。90年代北欧ブラックメタルの流儀に沿った音楽性は不変。
終盤の厳粛さが素晴らしい #2. Elegia は名曲。内容は素晴らしいがブックレットが少々安っぽ過ぎやしませんか W.T.C. さん。Shatraug と LRH は同年に Vimur のメンバーと Striges の作品もリリースしている。
HORNA - Kuoleman Kirjo CD情報
- Finnish Black Metal
- 2020年リリース
- World Terror Committee
- metal-archives.com
HORNA - Kuoleman Kirjo メンバー
- Shatraug
- Guitars
- Infection
- Guitars
- Spellgoth
- Vocals
- LRH
- Drums
- VnoM
- Bass