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LAMP OF MURMUUR Review

目次

  1. Heir Of Ecliptical Romanticism
  2. Submission And Slavery

Heir Of Ecliptical Romanticism

LAMP OF MURMUUR - Heir Of Ecliptical Romanticism
  1. Of Infernal Passion and Aberrations
  2. Bathing in Cascades of Caustic Hypnotism
  3. Gazing Towards the Hallways of a Peaceless Mind
  4. The Scent of Torture Conquering All
  5. Chalice of Oniric Perversions
  6. Heir of Ecliptical Romanticism
  7. The Stars Caress Me as My Flesh Becomes One With the Eternal Night
  8. In The Wake Of Adversity (Dead Can Dance cover)

アメリカのブラックメタルバンド Lamp of Murmuur の 1st『Heir of Ecliptical Romanticism』をレビュー。2020年リリース。

アメリカの1人ブラックメタル。基本は凶悪なボーカルと刻みを頻繁に交えた強力なリフ主体で押す Immortal 的な正統派のブラックメタル。ゴシックやアンビエントを含む得体の知れない雰囲気には初期の Carpathian Forest を思わせたりもする。

のっけから約10分の長尺曲が2発。インスト2曲に Dead Can Dance のカバー1曲。色々詰め込んだ複雑な曲展開、シンフォニックアレンジや芝居がかかった歌い方など、そこ彼処で飛び道具が用意された一筋縄ではいかない作品。

ストレートに疾走するわかりやすいブラックメタル曲は #4. "The Scent of Torture, Conquering All"、#5. "Chalice of Oniric Perversions" の2曲ぐらい。この2曲は Sargeist や Mütiilation のようで問答無用にカッコ良い!

カラッとした音で刻まれるリフが豪快で気持ちが良い。Nocturnal Departure などのUSブラックメタルが好きなら一聴の価値があるかもしれない。

Submission And Slavery

LAMP OF MURMUUR - Submission And Slavery
  1. Reduced to Submission and Slavery
  2. Thine Be the Calvary
  3. Dominatrix's Call
  4. Deformed Erotic Visage
  5. Lustgate Toward Your Cruel Dominions
  6. As Evening Falls (Christian Death cover)

前作『Heir Of Ecliptical Romanticism』が高評価されたUS産1人ブラックメタルバンド。ところどころで垣間見せていたニューウェーブ〜ゴシックロックの影響を大胆にブチ込んだ2作目。音楽性が大きく変化したわけではない。相当聴きやすくなった印象。

ダーク・アンビエント風の暗い部分とカラッとしたブラックメタルは溶け合わず共存している。ブラックメタルの部分は相変わらず生々しい。トチ狂ったボーカルに音の線が細い割に豪胆にリフを刻む。メロウに鳴らすトレモノリフにはフランス産ブラックメタルに近い退廃感を感じる。

前作の Dead Can Dance に続いて本作 #6. "As Evening Falls" は Christian Death のカバー。やはりこの辺りの影響は大きいのだろう。#4. "Deformed Erotic Visage" の終盤のギターソロは本作中で1番耳を奪われた。

これからも音楽性が進化していきそうでどうなるか楽しみなバンドではある。筆者的には魅力的な曲があるわけではないので辛評価。

目次

  1. Heir Of Ecliptical Romanticism
  2. Submission And Slavery