VETRARMYRKUR Review
Ensomhed Af Den Glemte Liv
- Death Dreams
- A Misanthropic Vision
- Memories from a Certain Death
- Funeral Winds
- Blackened Might
- In Eternal Night
- Burning Wrath
- Nocturnal Funeral
- Death Dreams
- A Misanthropic Vision
- Memories from a Certain Death
- Funeral Winds
- Blackened Might
- In Eternal Night
- Burning Wrath
- Nocturnal Funeral
フェロー諸島のブラックメタルバンド Vetrarmyrkur『Ensomhed af den glemte liv』をレビュー。
デンマーク自治領フェロー諸島にひっそりと棲息していた1人プリミティブ・ブラックメタル。2013年のデモ2作をくっ付けた編集盤。9曲目以降はデモのリマスター音源。つまりこれ1枚で全音源を2周できるお得作品。
- #1〜#4:『Memories from a Certain Death』Demo 2013年
- #5〜#8:『Nocturnal Funeral』Demo 2013年
- #9〜#12:『Memories from a Certain Death』Demo Remastered
- #13〜#16:『Nocturnal Funeral』Demo Remastered
お得といっても喜べるかは別問題。大多数の人には拷問にしかならんだろう有難迷惑盤。ここで聴けるのは初期 Bathory や Darkthorne、Von が洗練されて聴こえる程の超原始的なブラックメタル。
デモ音源というのを差し引いてもフェロー諸島のイメージからはかけ離れたもっさり感とカビ臭さ。殆ど変化のない単調なリフとリズムにグェ〜ブェ〜と言葉にならない叫びのボーカルが乗る狂気に満ちた音が延々と続く。
これぐらいの速さで抑揚なく続けられると脳が先に音を上げる。同郷の Sortsind のわかりやすい怖さと違い、ゆ〜っくりと悪寒が体中に広がって来る。カビ臭いプリミティブ・ブラックメタルでしか出し得ない恐ろしい世界観は偏好者には堪らない、かもしれない。
とはいえ曲の区別など付けようもなく、最後までまともに聴くのは中々キツい。さすがに #9 が始まった時には「もう1周行くのかよー」と学生時代の部活を思い出した。