SORTSIND Review
Vanvid
![SORTSIND - Vanvid](/img/article/sortsind_vanvid.jpg)
- Vandre blandt dödninge
- Blot
- Drömme om evig nat
- Sorte tårer
- Blandt grå monumenter
- Sår
- Jeg er kulden
- Graven ved slottet
- Vandrer du i natten mörk
- Skumring
- Fanget i et sygt sind
- Det syge sind
- Savn
- Sorte tårer
- More Days
デンマークのブラックメタルバンド Sortsind の『Vanvid』をレビュー。2005年リリース。レビューするのは Total Holocaust Records からリリースされた1000枚限定のCD盤。
デンマークのブラックメタルバンドのこの時点での全音源集。音楽性は簡単に書けばイかれたボーカルが出精するプリミティブ・ブラックメタル。確かにボーカルのイカレっぷりはすごい。うにょ〜んとした響きの雑音すれすれギターが気持ち悪い。
#1. "Vandre Blandt Dödninge" を初めて聴いた時には、まるで生きた心地のしない得も言われぬ空気感に度胆を抜かれたものだ。聴き手の心を不安に陥れる異様な気を纏っている。しかし正直なところこの曲だけ突出していて他の曲はいまいち。微かな哀感を伴う #8. "Graven Ved Slottet" と正統派ファスト・ブラックメタル寄りの #12. "Det Syge Sind" はまあまあ。
カルトな人気を持つバンドだが筆者にはボーカルの性質が故に尾鰭が付いて評価されたバンドという印象。音楽的にはイマイチ。初期の Burzum や Gorgoroth、Emperor といった有名どころのボーカルも十分に狂的だし音楽的にも魅力的なので筆者ならそちらを聴く。どうしてもカルト物が良ければ Silencer や Malvery の方をお勧めする。
このバンドの真髄に触れる #1. "Vandre Blandt Dödninge" とボーカルがのたうつ #5. "Blandt Grå Monumenter" を聴いておけば良い程度。
Fald
![SORTSIND - Fald](/img/article/sortsind_fald.jpg)
- Fald
- Drømme om andre verdner
- Slutspil
- Fanget i et sygt sind
- Det syge sind
- Afsked
- Bonus Track
- Bonus Track 2
デンマークのブラックメタルバンド Sortsind『Fald』をレビュー。2019年リリース。
ボーカルのイカレっぷりから一部でカルト扱いされた伝説的バンドの未発表音源集。詳細は不明だが1997〜1999年頃の録音らしい。これで Sortsind の音源は出尽くしたのだそうだ。筆者は2005年の音源集『Vanvid』のみ所有。特別思い入れのあるバンドではないが今頃になって未発表曲集が出るとあって興味をそそられ購入。大火傷した。
中身はボーナストラック含め8曲。内 #1〜2、#6〜8 がインスト。ファンの望むであろうプリミティブ・ブラックメタルは #4. "Fanget I Et Sygt Sind" と #5. "Det Syge Sind" のみ。が、この2曲は『Vanvid』にも収録されている。#3. "Slutspil" はアコースティックギターをバックに儚げに歌う初期 Ulver の静かなパートみたいな曲。曲名がボーナストラックの最後の2曲は #7. がスパニッシュギター風味のあるアコースティックギターによる暗いインスト。#8 は時間の無駄にも程がある9分を越えるアンビエント曲。
よく曲を掻き集めたなと感心はしたが内容の方は無いも同然。完全マニア向け。