CHAMBER OF UNLIGHT Review

フィンランドのブラックメタルバンド Chamber of Unlight の 1st『Realm of the Night』をレビュー。2021年リリース。

Werwolf（Satanic Warmaster）の Werewolf Records からリリース。フィンランドの Deathchain や Trollheims Grott といったバンドのメンバーによるブラックメタルバンド。

90年代ブラックメタルの空気感を巧く再現した昔懐かしさを感じる音。Emperor『In the Nightside Eclipse』に似たスタイルの素晴らしい内容で激オススメ。シンフォニック・ブラックメタル愛好家は要チェックなバンドである。

表面的には地味に響くが薄っぺらい音から神秘性と禍々しさが漏れ出て聴き手の脳裏に暗黒ドラマを描き出していく。小さ目の音量もあってじっくり相対することが要求される。『In the Nightside Eclipse』にも引けを取らない内容なのではなかろうか。

Warmoon Lord のようなデカダンな雰囲気はなく音の質感はあくまで古典的。フィンランド産ブラックメタルらしからぬ音楽性。4〜5分台の曲を揃えたコンパクトな作りも聴き易くて良い。#4. "On the Path of Thy Sorrow" 〜 #5. "From Grey Tombs" にはかなり痺れた。

Vargrav や Warmoon Lord といい最近の Werewolf Records のシンフォニック・ブラックメタルバンドは目が離せない。

メンバーには Horna や Striges、Baptism、Archgoat に絡む者もいる模様。フィンランドではよくあること。追っていくとキリがないので見なかった事にしよう。