Häxanu Review
Snare Of All Salvation
- The Pale
- Materia Prima
- Sulfur Salt Mercury
- Smaragdina
- Anima Mundi
- Snare of All Salvation
アメリカのブラックメタルバンド Häxanu の 1st『Snare of All Salvation』をレビュー。2020年リリース。
アメリカの2人組ブラックメタルバンド。全楽器を担当する Alex Poole は数多のブラックメタルバンドを掛け持ちするブラックメタル狂。その中で筆者の知っているバンドは Krieg くらい。
このバンドでは Aara と Acathexis の中間ぐらいの作風のアトモスフェリック・ブラックメタルをやっている。ギターを壁のように重ねた轟音で爆走、音響エフェクトで空間的広がりを演出、邪悪さや哀感より壮大な雰囲気を醸し出すメロディとこの手のバンドの様式を1通り備えている。Aara ほどの壮麗さではなくもっと暗めの雰囲気。
曲展開は比較的ストレート、攻撃性を剥き出しにする場面も多く聴きやすくはある。ラスト曲の #6. "Snare of All Salvation" のみ17分を越す大作。他曲よりノルウェイジャン・ブラックメタル風のわかりやすいリフで先導しつつ緩急激しい曲展開を聴かせる。雰囲気物になりがちなジャンルだがギターワークは意外と豊富。メロディの煽情度はさほど高くない。
良盤程度。本音を言うと最近似たようなバンドがたくさん出て来てこの手のバンドはやや食傷気味。バンドごとに多少の違いはあるが似たり寄ったりな曲が多いのが難点。