WARMOON LORD - Pure Cold Impurity
フィンランドのブラックメタルバンド Warmoon Lord『Pure Cold Impurity』をレビュー
WARMOON LORD - Pure Cold Impurity 収録曲
- Ancient Death's Crown
- Victory of Irreverend Might
- Magie et Sang
- The Morningstar's Descent
WARMOON LORD - Pure Cold Impurity REVIEW
フィンランドのブラックメタルバンド Warmoon Lord『Pure Cold Impurity』をレビュー。2020年リリース。同郷の Vultyrium とのスプリット音源だが筆者は Bandcamp から Warmoon Lord の曲のみ購入。
まずは新作が出た事を喜びたい。前作『Burning Banners Of The Funereal War』が素晴らしく2019年ベストの1つとまで書いたが今作も劣らぬ内容で嬉しい限り。
前作から作風が若干変化。より激烈度を増したシンフォニック・ブラックスタイルになった。音質が前作のように洗練されておらずかなり荒々しい。ノイズを撒き散らしながら激しく疾走する部分が多く、シンセを曲の主役にした勇壮なシンフォニック・ブラックメタルに焦点を置いたという印象を受けた。元々各国ブラックメタルのハイブリッド感があったがフィンランド産らしさは更に薄まった気がする。
メロウなリフも其処彼処で聴けるが全体的に初期の Nokturnal Mortum や Emperor などのシンフォニック・ブラック勢を連想させる。特に #1. "Ancient Death's Crown" と #2. "Victory of Irreverend Might" の激しくも荘厳かつ勇壮な雰囲気を演出するシンセの使い方が素晴らしい。
2分の小曲インスト #3. "Magie et Sang" はプリミティブ・ブラックメタルでスタートして後半に荘厳なパートへ移行するところが高揚感を掻き立てる。ブラックメタルパートが初期の Burzum みたいなリフでニヤっとさせられるところも素敵。
相変わらずの「お前、どこの子だ?」感で前作でファンになった方を失望させることはないと思う。個人的には前作より今作の路線が好み。近年の新バンドの中でも曲の良さは傑出している。4曲のみだが濃厚で大満足。新作を待ってていいんだよね?
WARMOON LORD - Pure Cold Impurity CD情報
- Finnish Black Metal
- 2020年リリース
- Wolfspell Records
- metal-archives.com
WARMOON LORD - Pure Cold Impurity メンバー
- Vechi Vrăjitor
- All instruments, Vocals