AARA - Triade I: Eos
スイスのブラックメタルバンド Aara の 3rd『Triade I: Eos』をレビュー
AARA - Triade I: Eos 収録曲
- Fathum
- Tantalusqual
- Naufragus
- Nimmermehr
- Das Wunder
- Effugium
AARA - Triade I: Eos REVIEW
スイスのブラックメタルバンド Aara の 3rd『Triade I: Eos』をレビュー。2021年リリース。
轟音で爆走するアトモスフェリック・ブラックメタルで壮大な音世界を描く作風は不変。デビューから毎年リリースを続ける多作っぷり。にも関わらずその芳潤な旋律による心象性は衰える様子はない。
ドラマーが加入して3人体制となって初作品。本作はゴシック小説『放浪者メルモス』に触発された作品だそうだ。優雅で雄大な 1st『So Fallen Alle Tempel』、静寂部と暗いメロディが物悲しい 2nd『En Ergô Einai』。本作はどちらかと言うと 2nd より。
Aara の評価点はメロディによる情景描写が肝。本作では青臭いメロディラインが目立つ。所によってはかなり臭みを発する。轟音によって不鮮明だが90年代のポップ・パンクを思わせるようなコード進行さえある。
1st のようなクラシカルな感じは薄く、同じ暗めの世界観でも 2nd とは趣を異にする。郷愁に浸りながら轟音に晒されるような感じ。面白いのは #3. "Naufragus"。最後1分で急に無慈悲な暴虐性が表出。普段は見せない1面を垣間見せる。
近年のバンドの中ではズバ抜けた個性と説得力を持つアトモスフェリック・ブラックメタル。ところで Metallum の写真が猫に変わったのは一体何だろう???エイプリルフールだからか。
AARA - Triade I: Eos CD情報
- Atmospheric Black Metal
- 2021年リリース
- Hammerheart Records
- metal-archives.com
AARA - Triade I: Eos メンバー
- Berg
- Guitars, Bass
- Fluss
- Vocals, Lyrics
- J.
- Drums